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優秀なのに殻を破れない人に足りないたった一つの能力とは? 

更新日:2月17日

1月にブログを書いています。巷は受験シーズン真っ只中です。

子供の数が多く、その上大学の数が少なかった35年前ほどではないにしても、今なお「受験戦争」は存在するのでしょう。


受験生も、受験生を持つ親の皆さまも、人生の一大イベントを迎えドキドキの毎日を送っていることと思います。


私は30年以上前に一浪して大学へ進学しました。

現役時代は高校野球の主将をしていたことを言い訳に、真剣に勉強しませんでした。

浪人したことで偏差値が30以上伸び、そのおかげで大学へ進学させてもらったよくいるタイプの一人です。


そんな実体験を持つ私にとって、信じ難いデータがあります。

それは現役生と浪人生の合格率の統計です。


現役生の第一希望の大学合格率が62.5%なのに対して、一浪のそれは42.1%なのです。(※2024年聞き取り調査 有効回答数6259人)

ちなみに、現役生の合格率が上回るのは、昔からずっと変わりません。


受験生にとっての成果=合格が得られる確率が、勉強量と知識で勝る浪人生より、現役生のほうが高いということになるのですが。

これは一体何を示しているのでしょうか。


ちなみに、私はこの考察から得られる示唆は仕事においても同じことが言えると思っているのですが。


まずは、現役生と浪人生に見られる問題の解き方の違いを考察していきます。



知っているかどうかで答えるか、分からない問題を解こうとするか

浪人生は、現役生に比べて受験勉強の量で圧倒的に優位に立っているので、知っているかどうか、やったことあるかどうか、つまり勉強を通じて覚えた知識を使い、回答しようとします。

一方、知識量で劣る現役生は、わからない問題をなんとか解くことで答えを出そうとします。


現役生と浪人生では、「問題を解いて答えを出す」という同じように見えるプロセスにおいて、脳の使い方で以上のように根本的な違いがあるのです。


浪人中に当時の予備校で、夏まで足元にも及ばなかった現役生の後輩達が、冬に向けて怒涛の追い上げで成績を伸ばし、予備校でトップだった私ですら恐怖を覚えたことを今でも鮮明に覚えています。


浪人生は「これ以上受験で失敗できない」という危機感もある上、1年間という受験対策のみに費やすには十分な時間があるので、より安全な対策として知識を増やすことに注力しようとするのでしょう。これは無意識のうちにです。


勉強量と知識量の差で他の受験生と勝負しようという戦略になるのは、失敗できない状況では自分でコントロール可能なことに頼ろうとすることからも、実に自然なことだと思います。


一方で、知識量が多くなってくると、私も当時は気づきもしませんでしたが、頭の中では、知っているかどうかで問題を処理しようとしてしまうのです。これも無意識のうちにです。


だから、知らない問題が出た瞬間にジ・エンド、というシンプルな思考構造になります。


模擬テストが終わると、知らなかったことを知っている状態にしようと、さらに勉強量を増やすことで「知識不足」を補おうとしていました。

どこまでも「量」で勝負しようという方針なわけです。


ここまで読んでお気づきのとおり、「知らない問題」だらけで、それらをなんとかして解くのが当たり前の現役生の思考方法とは違っているのです。無意識のうちにこうなるのです。


浪人しても、普段から知っていることだけに頼らず、やったことないことをいかに解くか?その能力を磨いている人は、例え知らない問題が出ても、最後まで解こうと考え続けるのでしょうが。


どんなにたくさん勉強しても、知らないことは常に存在します。だから、知っていることだけで勝負するのはある種の限界があるのですが。受験戦争真っ只中にいる時は、そういうそもそも論に気づく余裕もなかったのかもしれません。


仕事でも「知っているか」「やったことあるか」は関係ない

これは仕事でも一緒です。

普段から自分の脳をどのように使っているかで、脳は環境に適応して思考習慣を身に付けます。


自分の脳という道具を「探す」「分析する」「思い出す」のような使い方ばかりせずに、「一から考える」力を鍛える意識で日頃から頭をつかっているか。


頭の中に存在する引き出しを引くだけにとどまらず、先入観を捨ててあらゆる可能性を列挙し、一から解決方法を探ることができるかどうか。


やったことや知らないことを指示されると「無理ですよ」と言っていないだろうか。その際に、「あらゆる可能性を追求してみます!」と即座に思えるかどうかなのです。


仕事では、常に壁にぶつかり、苦境に陥ることを繰り返しますが、壁にぶつかった時「だったらどうすれば解けるのか」「どこに解くカギがあるのか」「そもそもこの問題は何が問われているのか」と解決することだけを考える思考でいられるかが問われるのです。


知らない、やったことない、できそうにない、よくわからないからと言って「できない論」をロジカルに語る人がいますが、それでは仕事になりません。


自分には無理だと潔く諦めてしまうのではなく、最後の最後までできると信じてしぶとく粘り続けることが求められます。


浪人生の思考プロセスと同じように、「知っているかどうか」「やったことあるか」だけで勝負する人は受験戦争のようなシンプルな勝負では一定の成果を出すことができても、比較にならないほど複雑な社会に出てからは成果を出し続けることは難しいでしょう。


社会で最も必要とされる能力とは

今回は、現役生と浪人生を例に取り上げ、知識と経験に劣りながらも目標意識が高い人を「現役生」、それらで圧倒的に勝るため安全策で勝負しようとする人を「浪人生」と例えてここまで論じてきました。


社会で生きていると、職場でも家庭でも思わず言い訳したくなる難題が次々と降ってきます。これは誰かの努力では抗えない現実です。一生この現実から逃れられることはないでしょう。



そんな中でも、なぜか笑顔で生き生きと充実している人と、ボヤいてばかりで顔色の悪い人と2種類の人がいます。


これら2つのタイプを分けるのが、難題に直面した時の思考習慣なのです。


知っていることの中で判断し、経験した引き出しを引いて処理しようとする人と、先入観を捨てて四の五の言わずにあらゆる手段を駆使してあきらめず、できると信じて取り組む人の差なのです。


社会に出て5年経てば5年分、20年経てばそれだけ、多くの経験とそこから学んだ知識を得ることになります。


それら知識と経験を武器と例えるのなら、武器は無いよりはあったほうがいいと捉えることもできます。


一方で、20年経っても30年経っても、解決策が容易には見つからない新たな難題に毎日のように直面し続けます。


そんな難題に直面した場では、知識と経験という武器に頼りすぎると判断が偏ります。大体の場合で、それらの武器はむしろ「先入観」を生み、一から考え、地道な行動へ踏み出すことを妨げる厄介な邪魔者になるのです。


社会が変わり続ける以上、私達も変わり続ける必要があるのですが、変わるという一点については知識で劣る現役生のほうが強そうです。

やったことない難題を解くための思考習慣が身についているからです。


ムダを恐れるな

以上のように、今私達に必要とされているのは、知っていることを増やすことではなく、前向きに考える力をつけることです。

いわゆる知識の量や小利口になることではなく、ムダを承知であらゆる方向へ一歩踏み出し続ける能力です。ちょっとした勇気も必要となります。


本を閉じ、PCの電源を落として、非効率だと言われる一見するとムダに見えることに踏み出してみることです。


それを続けることでしか、長年の経験から凝り固まった先入観や知っていることを重視する思考習慣を取り除くことはできないからです。思う以上に厄介な存在です。


みなさんは、これまでの知識や先入観から自らを解放すべく、何か取り組んでいることはありますか。

それとも、これまで培った知識と経験で今後も勝負し続けるのですか。



最後までお読み頂き誠にありがとうございます。

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