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採用改善策① 求職者目線

更新日:2023年5月30日

どの会社にお伺いしても必ずと言っていいほど採用には課題を感じているようです。

良い人材が入ってこない。良い人材どころかエントリーそのものがない等、確かに課題感のレベルは各社様々ではあるのですが。


特に地方の中小企業にとっては都心との賃金差が大きいことからも、若手の良い人事を採用することを半ばあきらめてしまっている会社もあるくらいです。


そんな中、私が担当者へ口酸っぱく言っていることは「とにかく求職者の立場に立つ」ことです。

求職者目線でコミュニケーションを図ることです。


もちろん、これは言葉で言うほど簡単なことではありません。

だからつい言葉に力が入ってしまうのですが。




情報爆発の時代

求職者は自身の人生を左右することになる就職先として「相応しいか」を判断するために、できる限り建前ではないリアルな情報を集めておきたいと思うものです。


入社して3ヶ月経った後で「イメージしていたのと全然違った!」と後悔するのは誰だって避けたいものです。


20年前であれば、入社してみたら話が全然違うのはどの会社も当たり前の時代で、給与をもらう会社員である以上適応して耐えることが求められていましたが。


一方、20年前と比べて情報量が6000倍になっている現在では、情報は調べようと思えばとことん調べられるのが当たり前の時代です。


SNSや2チャンネル等、以前であれば入手が困難だったウラ情報ですら手にすることができる時代です。口コミであらゆることが暴かれてしまう時代です。


また、各メディアの影響もあり、入社した後に人間関係につまずき精神的に病んでしまう事例もたくさん情報として出てきます。


さらに厄介なことに、極一部の超優良企業に見られる最先端のオープンオフィスや、カフェのような社員食堂が完備している会社の情報も本人の意図とは無関係に情報の雨として降ってきます。


スマホの中では、大都市の会社も地元の会社も同じ情報ツールの中で見ることになります。超優良企業と比べるな!と言うもの無理な話なわけです。


このような情報爆発の時代の中で求職者は就職先を探しているという現状をまずは受け止めておいてほしいのです。



求職者目線でコミュニケーションを図る

このような時代背景の中では、求職者に関心をもってもらうことがどれだけ難しいかは想像できると思います。

だからこそ、採用を強化するのであれば、従来のように採用条件だけを情報として出しておけば良いということではなく、戦略をしっかり作った上でそれを徹底する必要があると思っています。


そこでまず第一に大切となるのが冒頭でお伝えした「求職者目線」です。


会社側が自分が出したいキレイな情報のみを出して「良かったら当社へ入ってもらえませんか?良い条件は整えております!」との姿勢を示したところで、求職者からは「判断がつかない」と不安にしかならないはずです。


仮に、たまたまエントリーしてもらい面接まで来てもらい内定を出したとしても、求職者にとっては自分が将来働く職場を決める重要な判断をするのにはあまりに情報不足であると不安になるはずです。


例えば、男女がお見合いをし、その後お付き合いの期間を一切経ずに「結婚するかどうかを決めてください!ちなみに、一緒に住むのは◯月◯日からです。」と言われても判断できません。これと一緒ですね。


就職とは今後の人生を左右する一大イベントです。

それを、採用条件と面接だけでどうやって判断できるのでしょうか?


面接の前から、名指しで「どうしても入りたかった会社」という会社の大ファンである場合であれば内定をもらえるだけで大喜びなのでしょうが。



求職者側の心理、感情

では、どんな情報を求職者は求めているのでしょうか?

求職者の心理状態を下記に列挙してみます。


①どうしても入りたい大ファンの会社である場合を除いては、求職者は採用面接で「断られる」こと自体が自己肯定感が傷つくので、断られる可能性が高いならばはじめから募集はしたくない。


ダメ元よりも自己肯定感を守ることを優先する。つまり、断られるかどうかの判断がつかない会社は、最初から対象になり得ない。スマホでは「よくわからない → 離脱」という状況を招くので。


②入社する前に、会社の雰囲気・文化と自分との相性(客観的な情報ではなく極めて主観的な情報)が合うかどうかを感じておきたい。客観的な条件よりも、これらの方がはるかに重要。


例として、趣味が合う仲間がいるかどうか?雑談できる環境があるか?黙って「はい!」と言わせる文化があるのか?等。


③②の欲求を満たすために、社風や文化を知る機会が欲しい。その文脈で、朝礼や営業会議等のリアルな雰囲気を事前に知りたい。


④トップダウンのワンマン企業なのか、自主性重視で個々に実力がないと活躍できない職場なのか等、会社の文化や基本的な指針(目指しているトコロ)を知りたい。



会社が伝えたいことより求職者の立場を優先

以上①〜④は、求職者が自分の勤務先を選ぶ際に「こういう会社はムリ!」と思うであろう多様で主観的な価値観を事前に確認しておきたいとの欲求があるはずだという仮説をベースにしています。


さらに、入社後すぐに辞めることになって会社側に迷惑をかけたくない、との地方独特の事情もあるはずなのです。


世間の狭い地方では、知り合いが務めている会社だと後で地元で暮らしにくくなるとか、情報が知り合いを通じてすぐに他の会社に漏れる等の事情があるのです。


以上のことから、求職者に関心を持ってもらい、且つ内定を辞退されずに入社してもらうには、求職者の立場に立って、彼ら彼女らが欲しい情報をできるだけ多く、できるだけ無編集でありのままに出しておく必要があるのです。


と、言うのは簡単ですが、これだけの情報を整えるのは簡単なことではありません。


求職者との情報コミュニケーションを整えることは弊社の専門分野ですので、気になる方はお気軽にお問い合わせいただければ幸甚です。


最後までお読み頂きありがとうございました。


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