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安定して売上を上げ続けている会社ほど営業活動をしていない

毎日必死にTELアポをして毎月営業目標に追われ、月次決算数字が悪いとなぜか営業担当が叱られる。あんなに一生懸命働いているのになぜか肩身が狭い思いをしている営業担当者。


これが忙しい割に利益が薄く賃金が上がらない会社の実態ではないでしょうか。


ここで素朴な疑問ですが、売上が伸びないのは営業担当者の努力不足が原因でしょうか?

ならば営業担当を増員すれば売上は伸びることになりますが。


そんな単純なことではないですよね。



畑仕事を考える


少し話は脱線しますが、僕は島根の山で暮らし小さな家庭菜園を楽しんでいます。

新たな作物に挑戦したり、土壌改良をしたりとあれこれ試して毎年楽しんでいます。


言うまでもないですが、畑をやる上で一番楽しみなのが収穫です。

春に土壌改良をして種をまき、その年の気候に合わせて水をやったり雑草取りをしたり。害虫対策をすることもあります。そうして3ヶ月〜半年くらい経ってようやく作物を収穫できるのです。


収穫の時の喜びとそれを食卓で家族と味わう時の喜びはひとしおです。

甘みが足りないだの食感が弱いだのと、にわかに野菜ソムリエにでもなったかのように食卓で自分達が育てた野菜の味わいで話に花が咲きます。


このように収穫はなにより楽しみです。だから当然大切です。

それは確かにそうなのです。

だからといって、収穫だけに力を入れることは無意味ですよね

収穫だけ頑張ろうとしても仕方ないわけです。


もうおわかりの通り、収穫を楽しむためには、まず作物に合わせて土壌を改良し、種をまき、水をやり、雑草を取って収穫時期を待たなければなりません。

まして、農業は気温や降水量や種の良し悪し等の作り手がコントロールしようのない様々な要因の影響を受けます。


だから前年の課題や数々の失敗を活かして日々改良を重ね、前年より少しでも良い収穫ができるように色々と工夫を凝らすのです。


質の高い収穫を増やしたいと思えばこそ、種まきを増やす必要があるし、畑の面積を増やさなければなりません。そして、それに比例して水やり、雑草とり等の日々の作業は増えてくることになるのです。それらの作業量をこなせるのか?誰か手伝ってくれる人はいるのか?等の課題が次々と浮き彫りになってきます。


だから収穫だけに力を入れるのは全くのナンセンスなわけです。



営業活動と並行して考えたいこと


少々脱線しましたが、これはビジネスでも同じことが言えると思います。

売上を上げることは確かに大切なのですが、売上を上げることばかりに注力しても限界があります。


つまり、日頃から売上の土台となる商品の品質向上に務めなければ成りませんし、そのためには顧客から様々な要望や意見を集めてこなければなりません。試行錯誤は多ければ多いほどそれに比例して品質が上がっていきます。


品質は上がりますが、試行錯誤するのに人と時間とお金が必要になってきます。

これらを工面するのもビジネスの醍醐味だと思います。


また、売上を増やそうと思えば、種まきと水やりも増やす必要があります。


事業活動で言うならSNSやWebサイト運営、企業パンフレットや紹介動画、実際に人と会って話をすること等がそれに当たります。


これらの活動量、コンテンツの適切な質、頻度を保つことが大切になってきます。忙しいからと水やりを忘れるとそれまでの苦労が水の泡です。

さらに、やってはいるが工夫や改善がなく同じことをやっているだけでもより良くなることは望めません。課題意識を持って、日々改善を繰り返すプロセスが大切になってくるのです。


その上、時には自然災害等のイベントにも対応しなければなりません。


農業では、ひとたび日々のメンテナンスを怠り、作物が傷んでしまうとその期の収穫を見込むことはできません。すべて一からやり直しとなります。


農作業ではそれを実感しているからか、水やりや雑草取り等日々のメンテナンスを怠ることはないと思います。




大切なのは結果よりプロセス


一方で、ビジネスではどうでしょうか?

ここまでの話のとおりで、最も重要なのは将来の売上を見据えた日々のプロセスです。重要なので忙しいからといって疎かにしていいはずもありません。それは農業と同じです。


しかし、現実にはそうとわかっていながら、日々の蓄積・改善の地道なプロセスよりも緊急性の高いことや一過性のイベントをつい優先しているようです。

そして、それらが忙しい時期になると、それらを言い訳に最重要なはずのプロセスを疎かにしてしまうのです。


挙句の果てに、売上(収穫)が悪いからと営業担当へ責任を押し付けて、営業活動の改善案を時間をかけて練らせる等の処置をしている組織もありそうです。

これは全くナンセンスですね。


つまり、売上を安定的に上げ続けたければ、重視するのは営業ではなく日々のプロセスなのです。畑で言うなら土壌改良と種まき、水やり、雑草取り等々の日々のプロセスです。


さらに言うと、天気や自然環境等コントロールできない要因にも敏感になっておく必要があります。「天気が悪いから収穫できませんでした」と堂々と言い訳をしてくるような社員では困ります。

どんな状況でも謙虚にしぶとく対応し、工夫をあきらめない社員になってもらう環境づくりも売上を上げ続けるのに大切な要因のひとつです。


それにもかかわらず「ウチの会社は営業力が弱くて...」とのお悔やみの声をよく耳にします。


もちろん営業(収穫)は大切です。これは間違いないことです。

一方で、日々の柔軟で適切なプロセスに力を注ぐことなく売上(収穫)だけを安定的に増やそうとすることには無理があることも理解しておかなければなりません。


評価項目を変えると文化も変わる


本気で売上を上げ続けたい、事業を発展し続けたいと思うのであれば、日々売上(収穫高)の数字だけをチェックして営業担当者に発破をかけるだけの体制では改善は見込めません。


それよりも、チェックする項目を改め、営業力以外の様々なプロセス要因も同じようにチェックする体制を作ることをおすすめしたいです。


どれだけ売上(収穫高)が上がったかの結果ではなく、どんな状況でも言い訳せずに適切なプロセスを今日も踏むことができたのかどうか。忙しさを言い訳にしてやるべきことを疎かにしていないかを日々振り返って小さな改善を繰り返していく仕組みを作ることが大切なのです。


さらに、コントロールできない外的要因を常にチェックし、手遅れにならないように事前の対策をとりながらプロセスの微調整を図ること。これらの作業を滞りなくやっていくことが大切です。


日々の自分達のプロセスのチェックと、コントロールできない外的要因のチェックとそれらへの迅速な対策。これらを両立し、日々改善を図ることを仕組み化することで収穫(売上)を安定的に増やして行くことができるのでしょう。


確かに売上(収穫高)は大切です。

そうであるならなおさら、日々の種まき、土壌開発、水やり、気象状況のチェック、またそれらを適切にこなせるチーム作り等、結果ではなくプロセスを評価できるようになると自ずとメンバーの行動姿勢も変わり、ひいては社内文化も改善されていくのだと思います。


結果に関わらず、より良くすることに常に挑み続ける文化ができることで、安定的に売上が上がり続ける会社に近づいていくのだと思っています。


最後までお読み頂きありがとうございました。


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