事業をする上で「必ず成功するノウハウ」はない。
それは確かにそのとおりです。
なにより、事業をするのは人であり、客や取引先も人だからです。人はそれぞれ全員違う以上、再現性をもとめることはナンセンスです。
第二に、とりまく環境もその時々で異なります。全く同じ時間が将来繰り返されることもありません。
以上の2点だけを見ても、成功事例を真似したからと言って、やる人と環境によって当然結果も変わってくるのはお分かりだと思います。
一方で、地方の中小企業を見てみると、多くの場合で「コレをやれば短期間で一気に多くの課題が改善する」というコトがあります。私自身、これまで多くの事業を採算ベースに乗せてきましたが、このやり方は毎回必ず有効でした。
さらに良いことに、リーダーがドタバタ動き続ける必要がないので、他の課題に注力する時間を生み出すことにもなりました。
結果として、足元の課題を解決しつつ、並行して未来の価値を模索・追求するという"両利き"を実現することを実現できました。
おかげで継続的な成長体制を作り上げることができました。
ではここで言う「コレ」とは一体何でしょうか?
結論を先に言うと、それは「最重要課題」を明確にするコトです。例えて言うなら「最初のドミノ」を明確にすることです。
課題解決する際には、ひとつの課題を解決しようとすると、その周辺に多くの課題が有機的に絡み合っていることに気づくことでしょう。
そして、それらがあまりに複雑に絡み合っているため、どこから手を付けたらよいのかわからず、あれもこれも手を付けようとして現場がパンクすることになります。
このようなケースをこれまで何度も目にしてきました。
あるいは、複雑な状況に閉口し、課題を先送りにして何も手を付けていないケースも多くありました。
ここで一つ「最重要課題」を明確化して改善を図る例をあげてみましょう。
よくある経営上の課題として、「社内から新しいアイデアが出てこない」という課題があります。この課題をいかにして解決し改善させるかを例にとって見ていきましょう。
(※その2へ続く)
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