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執筆者の写真ナカジマ

ミスが少ない人の罠 島根の経営コンサルタント①

更新日:2023年2月1日


あの人はミスが少ない。あの人にまかせておけば失敗はない。

自分の理想像としてこんな人になりたい!とイメージする人は多いはずです。


失敗しないので迷惑かけない。批判されない。短期的には評価が下がるリスクもないし。

でも、ちょっと待って。ミスをしないことは本当に素敵なことなの?


ミスをしないあの人は、ミスをしないのではなくて「何も挑戦しない人」なのではないですか。リスクの低い仕事を選んでやっているだけ。もっと粗っぽい言い方をすると「何もしない人」ではないですか。





■いつも批判されている人が実は一番評価されるべき

一方、ミスが多く、いつも敵を作ってばかりの人。いつも批判を浴びている人。周囲から「あいつは損ばかりしている」と揶揄される人。近くにいませんか?


その人は本当に批判されるべき人でしょうか?常に新しいことに挑戦している、慣れてないことばかりに手を出している社内きってのチャレンジャーなのではないですか?


私達が暮らしてる社会はいつの時代も変化と進化が止まりませんでした。止まったことは歴史上一度もありません。つまり、社会に適応すべく新たな領域に挑戦し続けることは、この状況からして最も自然なことなのです。


それにもかかわらず、何もしない人の評価が高く、挑戦し続ける人は揶揄される。なにか違和感を覚えますね。質の良いユーモアでしょうか。


なにもしないことが最も評価を下げるリスクが少ない。こうなってしまう要因は従来の日本の企業文化にあるようです。その要因はいくつかありますが、減点方式の評価基準が主な要因です。


評価をする上司自身がミスが少ない人なので、自ずとミスが少ない人を評価することになります。100点に対し減点が少ない人を評価するので、150点や1000点を狙う人を評価する器が育まれないのでしょう。


■はじめは誰しも意識しているのに

そうは言っても、誰しも当初は「何もしない」を意識しています。何もしないことに対する負い目を感じない人はいないはずなので。何か手を打つべき時だが、リスクがあるので今は何もしないでおこうと。意識が及びます。


最初は意識できるのです。始めの頃は、です。しかし、それが時を重ねていくと、意識するのが面倒くさくなります。


しかも、何かアクションを起こした人が批判をあびる様子を目のあたりにする度に「何もしなくて良かった!」と小さな"成功体験"を繰り返します。すると「これは良い!」という意識が芽生えてきます。経験から学んで、脳が適応していくのでしょう。


時が流れ、再び何かイベントが起きた時の選択は自然と「何もしない」になります。自身の成功体験から選択するのです。


そしてその選択を何度も繰り返すと「何もしない」自分の姿勢に、自覚すら持てなくなります。


なんせ、何もしないことは精神的なストレスがないだけでなく、身体的にも楽ですから。

恐ろしいことです。

しっかり意識しておかないと多くの人がいとも簡単にこの罠にハマります。


■ミスをしない人は活躍できない

このように、「何もしない」という選択は、批判されたくない、評価を下げたくない等の欲求が強い組織人にとっては、それらの欲求を叶えるベターな選択なのです。批判されず、評価も下げたくない願望が叶うのです。


だから、つい何度もこの選択をしてしまう。しかも、この選択には中毒性がある。楽だからです。

これが「ミスが少ない人の罠」です。


ミスがが少ないことで、普段から信頼を集めるこの人が、有事の時に「どうしたらいいですか?」と新しいアイデアと率先垂範を求められた際、期待したほど活躍してくれないのは、こんなからくりがあるのでしょう。


長い間挑戦してこなかったので、ある日突然「挑戦して!」と言われても、簡単には適応できるものではないからです。


今読んでいただいている方は「何もしない人」になっていませんか?

今日も何かやったことないことに挑戦していますか?


最期までお読みいただきありがとうございました。







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